地学部日誌
【地学部】毎年恒例 長瀞巡検
6月21日に毎年恒例の長瀞巡検を実施しました。例年よりも1ヶ月ほど遅い時期の開催で、時期も梅雨の時期と天気が心配されましたが、梅雨の晴れ間にでき、最高の巡検日和でした。例年通り親鼻橋→虎岩→埼玉県立自然の博物館→岩畳のルートで行いました。今年は、ここ数年とちがい巡検前に雨が降らなかったので、ポットホールの中にも入ることができ、今まで入れなかった3年生たちは特に満足そうでした。この巡検で3年生は引退となりますが、1,2年生は立派な先輩の姿を見習って、これから頑張ってほしいです。
【地学部】埼玉大学観測実習
今年度、2年生の研究が天文分野が中心ということもあり、5月27日(火)中間考査終了後、埼玉大学大朝研究室に訪問し、観測・解析実習を行いました。
観測に向けて、天文に関する基本的な知識、観測準備に関する事前学習を行い、時間をかけて観測準備を行っていましたが、あいにくの曇天により観測はできませんでした。
しかし、大朝研究室のご厚意により、曇天でもできるプログラムを組んでいただき、充実した実習を行うことができました。
前半は教育学部に所属する大学生とともに、小型望遠鏡の組立とファインダー調整を行いました。3年生はこれまでの経験もあり、すばやく組み立てられてましたが、1年生はなかなか四苦八苦しながら組み立てを行っていたようです。
後半は1年生と2年生の一部が埼玉大学55cm望遠鏡の操作の実習、3年生と残りの2年生は観測データを解析し、星団の年齢を推定する実習を行いました。
望遠鏡の操作はまず講義を聴き、その後実際に観測ドームにいって望遠鏡の操作を行わせてもらいました。普段と違い、すべてをパソコンからコマンドで操作する必要があり、実際の観測に近い経験ができました。
解析組は、すでに埼玉大学で観測してあった星団のデータを利用して実習を行ってもらいました。自分たちのパソコンに解析ソフトをインストールし、星団中の星一つ一つの明るさを測定していくことで星団の年齢を求めていきました。実際に研究に近いことができ、参加した生徒も満足したようです。
今回は曇天で観測はできなったので、晴れた日に再度観測できれば思っています。
埼玉大学大朝研究室の皆様、遅い時間までありがとうございました。
【地学部】日曜地学ハイキングで案内人
5月18日(日)飯能・龍崖山に行われた地団研埼玉支部の日曜地学ハイキングにて、地学部3年生徒・浅野空君と柿内俊人君が参加しました。
今回の巡検では、昨年彼らが研究を行っていた入間川岩根橋下の枕状溶岩もルートに入っており、昨年度の研究成果を含めて案内人の方に代わって説明を行いました。
地学部での研究成果を校外の方にもしてもらえる貴重な経験になりました。このような機会をくださった地団研の方々に感謝申し上げます。
日本地学オリンピック銅メダル
第17回日本地学オリンピックにおいて、地学部部長の浅野空君と副部長の柿内俊人君が本選に進出しました。本選では、全国から応募した1,624名のうち一次予選・二次予選を突破した61名によって、国際地学オリンピック日本代表の座が争われます。本選は3/9~11につくば市で行われ、日本代表には及ばなかったものの、浅野君が銅メダルを受賞しました。学校の内外から激励していただき、感謝申し上げます。
日本学生科学賞で入選し、読売新聞に掲載されました
地学部の研究「入間川岩根橋下に現れた枕状溶岩」が、埼玉県の科学教育振興展覧会中央展を経て、第68回日本学生科学賞(全国大会)に進出し、入選1等を受賞しました。約1年半にわたる取り組みを評価していただき、大変光栄です。応援していただいた皆様に、感謝申し上げます。なお、このことについて取材を受け、2月1日の読売新聞(埼玉版)に記事が掲載されました。
冬季合宿を実施しました
12月26日・27日に、大滝げんきプラザにおいて冬季合宿を実施しました。
風もない晴天の下、天体写真を思う存分に撮影することができました。また、スペクトル観測にも挑戦しました。
オリオン座 M42
アンドロメダ座 M31
オリオン座 馬頭星雲
おうし座 M45
ヘルクレス座 M13
2日目はおがの化石館を訪ね、地元産出化石や教科書にも載っている世界の化石を見学しました。また、おがの化石館の小幡喜一先生の案内で、国の天然記念物に指定されている露頭「ようばけ」を観察しました。
解説をしていただいた小幡喜一先生、合宿にご一緒させていただいた伊奈学園総合高校地質天文部の皆さんに感謝申し上げます。
科学展で教育長賞を受賞しました
第75回科学教育振興展覧会中央展において、地学部(部長:浅野空君)が出展した「入間川岩根橋下に現れた枕状溶岩」が県教育長賞に選ばれ、第68回日本学生科学賞(全国大会)に進むことになりました。この研究は、飯能市の入間川に沿って遊歩道が整備された際に現れた岩石が、枕状溶岩であることを明らかにしたものです。露頭観察および顕微鏡観察を地道に行って得た成果を評価していただき、大変光栄に思います。
くすのき祭、ご来場ありがございました
9月7日(土)8日(日)に「くすのき祭」が行われました。
他の参加団体に負けじと地学部も、日頃の研究活動の成果や巡検、合宿のようすを紹介しました。また、化石発掘体験や断熱膨張・断熱圧縮の演示実験を楽しんでいただきました。地学好きが、増えてくれたらと思います。たくさんのOBにご協力いただき、ありがとうございました。
箱根ジオパーク、伊豆半島ジオパークを訪ねました
地学部は8月8日~10日、「火山」をメインテーマとして夏季合宿を行いました。箱根大涌谷では現在の火山活動を、三島市では約1万年前の富士山の溶岩流とその末端からの湧水群を、伊東市では大室山と約4千年前の溶岩流でできた城ヶ崎海岸を、汗まみれになって観察しました。
箱根ジオミュージアムを見学し、名物「黒たまご」を頬張ります。
大涌谷自然研究路を、係の方の引率で見学しました。
三島スカイウォーク(全長400m 日本一長い歩行者専用つり橋)。富士山が見えなかったのが残念。
三島駅周辺には、約1万年前の三島溶岩流と湧水群が存在します。
「楽寿園」には湧水池が存在し、縄状溶岩が観察できます。
「鮎壺の滝」にも三島溶岩流が現れています。
丹那断層公園では、1930年北伊豆地震による横ずれ断層が観察できます。
大室山は約4千年前の噴火でできたスコリア丘で、山頂にはリフトで登ります。
城ヶ崎海岸には、大室山の溶岩流が広範囲に分布しています。
大淀・小淀は、溶岩に柱状節理が発達しています。
火山三昧の3日間でした。
早稲田大学材料実験室を訪問しました
探究テーマの一つである枕状溶岩に関連して、7/26(金)に早稲田大学西早稲田キャンパスの材料実験室を訪問し、熱処理による鉄鋼の特性変化についての実験を体験させていただきました。
午前中は、今春卒業した地学部OB川角周さんの案内で、本部キャンパスを見学しました。
大隈講堂前で
午後、西早稲田キャンパスへ移動し、材料実験室を訪問しました。
実験の手順の説明を受け、実験着に着替えます。
鋼材の熱処理についてご指導してくださったのは、川越高校卒業の三野峻さんです。
炉で900℃に加熱した鋼材を、一気に水冷させます。
熱処理していない鋼材と熱処理した鋼材の違いを、実際にハンマーで叩いて実感します。その後、シャルピー衝撃試験により、その相違を定量的に比較します。
さらに、光学顕微鏡によって組織の相違を、電子顕微鏡によって破断面の相違を観察します。熱処理をした鋼材には、枕状溶岩と同じような組織が現れることが分かりました。
川越高校OBの三野峻さんをはじめ材料実験室の皆様には、ご準備、ご指導に多くの時間を割いていただきました。今後の探究活動に活かしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
長瀞巡検を実施しました
夏季休業中の活動の一環として、7/23(火)に長瀞で巡検を行いました。本来ならば、5月に新入生歓迎と3年生の引退式を兼ねて実施するはずでしたが、雨天のため延期となっていました。1・2年生8名が参加し、例年通りの親鼻橋→自然の博物館→虎岩→岩畳のコースを汗だくになって歩きました。暑さ、水流、雷雨、動植物、転倒など遭遇する可能性のある危険を意識しながら、観察・見学を行いました。それにしても暑かった!
日本顕微鏡学会ポスター発表に参加しました
6月2日(日)に、日本顕微鏡学会主催の中高生によるポスター発表に参加しました。飯能市で発見した枕状溶岩を、偏光顕微鏡を用いて分析したという内容です。会場は幕張メッセ国際会議場で、国際学会の雰囲気を味わうことができました。また、市民公開講座では、睡眠の研究に顕微鏡が活用されているというお話を伺いました。発表の場を提供していただいた日本顕微鏡学会の皆様に、感謝申し上げます。
京都大学ポスターセッションに参加しました
京都大学ポスターセッション2023が3月16日に行われ、地学部2年生3人が発表ました。京都大学ポスターセッションは京都大学が主催している研究発表会で、全国から31校の高校生が京都大学百周年時計台記念館に集まりました。レベルの高い発表を聞くことを通して、研究のまとめ方や伝え方を学ぶことができました。会場で声を掛けていただいた県立秋田高等学校生物部顧問の遠藤金吾先生は本校の卒業生ということで、熱心にアドバイスをしていただきました。関係者の皆様、ありがとうございました。
川越高校OBの遠藤金吾先生(秋田高等学校)と
地学オリンピック本選出場
第16回日本地学オリンピックにおいて、地学部2年手塚 汰朔 君 と1年浅野 空 君 が一次予選、二次予選を突破し、国際地学オリンピック日本代表を懸けた本選に参加することになりました。川越高校地学部からは、3年連続の全国大会進出となります。
地学オリンピックは、地学教育の普及と向上を目的として行われる国際大会です。予選を通過した国内の中学生・高校生69名が、これを目指し本選に挑みます。
本選は3月10日から2泊3日の日程で、つくば市において行われます。昨年、現3年生の川角 周 君は銅賞を受賞しているので、それを凌ぐ活躍を期待しています。
3月6日本選を前に、全校が集まり壮行会を開いていただきました。応援歌を胸に、本選に臨みます。
古寺鍾乳洞調査、その後
川越高校地学部は、2021年度から小川町教育委員会が実施した古寺鍾乳洞調査に協力してきました。昨年3月に刊行された「古寺鍾乳洞調査報告書(WEB版が小川町HPに公開されています)」の中で、川高地学部の調査結果も紹介されています。
今回は、その後のことについてのご紹介です。まず、昨年10月18日埼玉新聞に、この件についての記事が掲載されました。鍾乳洞調査の経緯を丁寧に取材していただき、部員の意欲も高まりました。
次に、先日2月10日に小川町立図書館ホールにおいて、古寺鍾乳洞調査報告会が行われました。この中で、他の調査員の方々に交じり、3年生の神田光稀君が地学部の調査結果を報告しました。50人余りの一般町民の皆さんを前に自分たちの成果を発表し、今回の調査を締めくくることができました。小川町教育委員会をはじめとする関係者の皆様に、御礼申し上げます。
くすのき祭、ご来場ありがございました
9月2日・3日にくすのき祭が行われ、地学部も展示・発表しました。例年のように鉱物・化石を展示し、蛍光鉱物コーナー・化石発掘体験コーナーでは子どもたちに楽しんでもらいました。新しい企画として「地学部クイズ」を設け、地学の面白さを体験してもらいました。また、「ヒスイ探し」は今夏の糸魚川合宿に関連させた企画でした。多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
糸魚川世界ジオパークを訪ねました
8月7~9日に、新潟県糸魚川市で合宿を行いました。糸魚川は世界ジオパークに認定されていて、フォッサマグナや糸魚川-静岡構造線など日本の地質を理解する上で、大変重要な場所です。
8月7日 フォッサマグナミュージアムで竹之内学芸員の講義を受けた後、ミュージアムを見学しながら、日本の地質構造発達史を学びました。宿舎に近い糸魚川海岸で、ヒスイ探しを体験しましたが収穫はありませんでした。
8月8日 フォッサマグナミュージアム・香取学芸員の案内で、月不見の池、小滝川ヒスイ峡、フォッサマグナパーク、根知山寺を見学しました。フォッサマグナパークでは、糸魚川-静岡構造線と枕状溶岩の露頭を観察しました。夜は宿舎の駐車場をお借りし、星空を観望しました。流星に歓声が上がりました。
8月9日 フォッサマグナミュージアム・郡山学芸員の案内で、市振、親不知、糸魚川駅北大火跡地を見学しました。親不知海岸で再度ヒスイ探しに挑戦しましたが、むなしく終わりました。2016年の糸魚川大規模火災は、地質・地形に関係があることを学びました。
3日間にわたり、フォッサマグナミュージアムの学芸員の先生方には大変お世話になりました。お陰様で充実した合宿になりました。ありがとうございます。
猛暑の中、活動しています
夏休みに入り、35℃を超える厳しい暑さが続いています。そのような中での、地学部活動の一端をご紹介します。
7/27(木)
松山高校地学部との合同合宿を、8/13,14に計画しています。この日は松山高校を訪問し、事前学習会に参加しました。巡検地をテーマごとにまとめた、松高地学部の皆さんの発表を聞かせていただきました。合宿で見学、観察、観測を行い、さらに理解を深めていきます。
7/28(金)
飯能市で、1年生部員が地形・地質の観察、調査を行いました。
飯能大橋から上流に向かって歩き、河岸段丘地形や地層の変化を観察したあと、岩根橋付近で新しい露頭のスケッチと試料採集に取り組みました。
古寺鍾乳洞調査報告書が刊行されました
川越高校地学部は、小川町教育委員会が実施した古寺鍾乳洞調査に、一昨年から協力してきました。この度、調査結果をまとめた「古寺鍾乳洞調査報告書」が刊行されました。地質分野の中で、川高地学部の調査結果も紹介されています。そして、調査に関わった部員一人一人に、報告書を寄贈していただきました。活動の成果を形として残すことができ、お世話になった調査員の皆様、小川町教育委員会文化財担当の皆様に、感謝申し上げます。ささやかながら、部内で刊行祝賀会を行いました。
長瀞巡検を実施しました
新年度最初の行事、長瀞巡検を6/4に行いました。
今年も、新入生の歓迎会と3年生の引退式を兼ねての実施です。
台風2号の接近で一日延期となりましたが、天候に恵まれました。
前日は県内でも浸水の被害が報じられるほどの雨量だったこともあり、荒川はかなり増水していて、ライン下りも中止となっていました。
地形・地質の観察の他、上級生のアドバイスを受けながら三角測量に取り組みました。
1年生5名を迎え、新たな地学部の出発点となります。
城ヶ島巡検を行いました
三浦半島の南端に位置する城ヶ島は、「日本の地質百選」に選定されていて、地学を学ぶ多くの人々が訪れます。3月30日に川越高校地学部は城ヶ島巡検を実施し、海岸段丘、海食洞、クロスラミナ、級化成層など、教科書に載っている地形・地質の現物を観察しました。また、ハンドレベルを用いて、段丘面の高さの計測に挑戦しました。
地学オリンピックで銅賞を獲得しました
第15回日本地学オリンピック本選に出場した川角 周 君(2年、地学部部長)が、銅賞を受賞しました。
本選は3月12日~14日につくば市において行われ、二次予選を勝ち抜いた65名が記述試験・標本鑑定試験に挑みました。残念ながら国際地学オリンピックの代表には至りませんでしたが、全国から選ばれた強者の中で健闘してくれました。
地学オリンピック本選に挑みます
第15回日本地学オリンピックにおいて、地学部部長の川角 周 君(2年)が本選に出場することになりました。本選は3月12日~14日につくば市で行われ、参加1434名のうち二次予選を通過した65名が、国際大会日本代表の座を争うことになります。頂点を目指し、頑張れ!
彗星を捉えました
ZTF彗星が地球に最接近した2月1日に、本校屋上で写真撮影に挑戦しました。約5等級ということで、肉眼ではもちろん双眼鏡でも見ることができませんでした。しかし、望遠鏡を使って撮影を試みたところ、ぼんやりと淡い光に包まれた彗星を捉えることができました。わずか5分の間でしたが、天球上を少しずつ動く彗星の姿がありました。
小・中学生に科学の面白さを体験してもらいました。
12月24日(土)に、小・中学生を対象とする「冬休み科学教室」が、川越高校で行われました。川越市内の5校の高校生が科学実験を紹介するイベントですが、地学部員も地球科学の魅力をアピールしました。
大気圧とは何でしょう?
火山噴火の模擬実験です
蛍光鉱物に紫外線を当てると
太陽系の天体を比較すると
石をハンマーで割ると、木の葉の化石が
高校生にとっても、「伝えること」を学ぶ機会となりました。
古寺鍾乳洞調査の報告会が開かれました
地学部が参加している小川町の古寺鍾乳洞調査は、まとめの段階に入っています。11月26日に、調査メンバーが川越高校の地学実験室に集まり、報告会を行いました。地学部も、これまでの調査・研究の成果を発表しました。その成果は、小川町が作成する報告書に掲載される予定です。
付加体について理解を深めました
11月13日にサイエンス探究Aグループのフィールドワークが行われ、地学部員10名も参加しました。今回は、筑波山地域ジオパーク内の付加体堆積物を、本校地学部OBでジオパーク専門員を務める冨永紘平氏の案内で観察しました。付加体とは、海洋プレートが海溝で大陸プレートの下に沈み込む際に、海洋プレートの上の堆積物がはぎ取られ陸側に付加したもので、日本列島の地質を理解する上で重要です。形成年代がそれぞれ異なる石灰岩、チャート、砂岩泥岩互層を観察した上で、モデル実験を通してその形成過程を考えました。つくば市ジオパーク室の皆さん、お世話になりありがとうございました。
皆既月食と天王星食を観測しました
11月8日に起こった皆既月食を、本校屋上で観測しました。実力テスト終了後、地学部員が観測機材を設置し終えた時には、東の空には満月がすでに昇っていました。部分食が始まる頃には、地学部以外の生徒も大勢集まり、望遠鏡・双眼鏡を使っての大観望会となりました。今回は、天王星食が同時に起こりました。皆既月食中に惑星食が起こるのは442年ぶりということで、話題になりました。20時40分、月の陰に天王星が隠れていく姿を写真に収めることができました。
川越女子高校と交流会を行いました
10月26日、川越女子高校の地球天文部の皆さんを本校地学実験室に招き、交流会を実施しました。例年、部誌の交換を行っていますが、今回はスライドを使ってお互いの活動について紹介し合いました。これからも両校で、地学に関する情報交換ができればと思います。
天体観測の練習を行いました
久しぶりに晴れた9月26日、本校屋上で天体観測練習を実施しました。
特別な天体イベントがあったわけではありませんが、望遠鏡の操作方法を確認しながら、木星とガリレオ衛星、土星の環などを写真に収めました。
11月8日の皆既月食観測を目指し、さらに力量を身につけていきます。
くすのき祭、ご来場ありがございました
9月3・4日に、くすのき祭が行われました。3年ぶりの一般公開でしたが、地学部にも小学生から保護者の方まで、多くの皆様に活動のようすを見ていただきました。また、OBの皆様には多くのご支援をいただきました。ご来場いただきました皆様に、感謝申し上げます。
伊豆大島で合宿を行いました
7月31日から8月3日まで伊豆大島で生物部と合同合宿を実施し、火山島の自然を満喫してきました。新型コロナウィルス感染が拡大する中、二週間前から健康観察、当日に抗体検査を実施するなど、参加者全員が感染防止に努めました。
7月31日23時に竹芝桟橋を出港したサルビア丸に乗り、8月1日5時に岡田港に到着しました。
1日は、大島町ネーチャーガイド西谷香奈さんの案内で、三原山の火山地形や火山噴出物、噴火後の植生の変化などを観察しました。西谷さんは、ブラタモリで案内人を務めた方です。
溶岩が冷え固まった後に、まず根を下ろすのはハチジョウイタドリだということです。
火口を目の当たりにして、誰もが圧倒されました。
裏砂漠を進みます。この裏砂漠と剣が峰では30m/sを超える風を体験しました。
2日は地学部だけで、地層切断面、波浮港、トウシキ、火山博物館を巡り、火山への理解を深めました。
3日は未明に星空を観望しました。初めての天の川、流星に感動する部員もいました。そして、宿に近い野田浜で溶岩や海の生物を観察したあと、再びサルビア丸に乗って伊豆大島を後にしました。
この合宿を通して絆を深め、くすのき祭に臨みます。
富士山宝永火口を見てきました
7月28日にサイエンス探究Aグループの生徒15名が参加し、富士山宝永火口巡検が行われました。
富士宮口五合目から宝永火口までは登山です。
途中、火山噴出物を観察していきます。
ガスの中から、1707年に噴火した宝永第一火口が姿を現しました。
御殿場口五合目(太郎坊)で、宝永噴火の火山噴出物を観察しました。
左奥が宝永山です(富士山頂は雲の中)。
この巡検をもとに、二学期から探究活動を行います。
ご指導いただいた正田浩司先生に、感謝申し上げます。
富士山宝永火口巡検の事前学習を行いました
地学部員の多くが参加しているサイエンス探究Aグループでは、7月28日に富士山宝永火口巡検を実施し、火口見学および火山噴出物の試料採集を行う予定です。これに先立ち、21日に事前学習会を行いました。正田浩司先生(元所沢高校教諭)を講師にお招きし、宝永噴火とその噴出物の特徴について、立体模型を用いながら講義していただきました。一ヶ月あまり続いた火山活動の中で、マグマの性質が徐々に変化したという興味深いお話でした。巡検当日も、正田先生に同行していただきます。どうぞよろしくお願い致します。
新聞に載りました
令和4年6月7日の読売新聞「教育ルネサンス」のコーナーで、海城高校とともに川越高校地学部の活動が紹介されました。
ぜひご覧ください。
SKM_yomiurikiji.pdf←クリックするとこの記事のpdfをダウンロードできます
長瀞巡検を実施しました
5月28日(土)の開校記念日に、長瀞で巡検を行いました。例年、1年生の歓迎会と3年生の引退式を兼ねて実施しています。
コロナ禍で一昨年は見送り、昨年は7月になってからの実施で、今年はようやく本来の形で行うことができました。
親鼻橋下の紅簾石片岩から、県立自然の博物館と虎岩を経て、長瀞の岩畳までのコースです。
岩畳では車座になって、3年生から一言ずつメッセージをもらい、新部長の指名をもって巡検を締めくくりました。
なお岩畳では、今年1月に発生した荒川右岸の岩盤崩落現場の痛々しい姿を、目の当たりにしました。
ベッドフォーム形成実験を見学しました
堆積物が水流によって移動するときに現れるさまざまな形態をベッドフォームといいます。
5/15(日)にサイエンス探究Aグループのメンバーは、長年ベッドフォームの研究に携わってこられた池田宏先生(元筑波大学)のご自宅を訪ね、水路実験を見学させていただきました。
室内に製作された長さ1.8mの手製の水路に礫・砂を敷き詰めて、ポンプでくみ上げた水を流すと、リップル・デューンなどがそこに再現されます。河川が蛇行する様子も、観察することができました。
水路を製作する方法や材料につても、丁寧に教えていただきました。これから川越高校においても水路を製作し、実験に取り組もうと考えています。
池田先生、奥様、お世話になりありがとうございました。
生徒研究発表会を実施しました
5月7日に本校において、生徒研究発表会が行われました。感染防止のため今年も一般公開されませんでしたが、地学部もこれまでの成果を全校生徒にアピールしました。ノーベル賞の梶田隆章先生もスーパーバイザーとしてご参加いただき、それぞれの発表にアドバイスを頂戴しました。どのように伝えるかを学んだ一日となりました。
今年度最初の野外調査を実施しました。
新入生7名が加わり、今年度の活動が始まりました。
最初のフィールドワークとして、5/3(火・祝)に古寺鍾乳洞調査を実施しました。これは昨年度からの継続で、小川町教育委員会が実施している調査に協力するものです。
今回は、鍾乳管の厚さ・分布密度、洞内の気温調査などを行いました。新たな成果を見いだせるよう、今後データを分析します。
新入部員募集中
先週の部活動見学ツアーにつづき、今週は部活動体験を行って新入部員を勧誘しています。
1年生の君、地学部でフィールドワークを体験してみませんか。
京都大学ポスターセッションに参加しました
地学部1年生3名は、3月12日に行われた京都大学ポスターセッション2021に参加し、発表を行いました。京都大学ポスターセッションは京都大学が主催し、全国から集まった36校の高校生による研究発表会です。会場は、高校生憧れの百周年時計台記念館です。今回は地学部が川越高校を代表し、京大関係者や参加した高校生の前で、古寺鍾乳洞調査の成果を披露してきました。他校の発表も参考にしながら、研究のまとめ方と伝え方を学びました。
地学部員が全国大会に出場します
科学の甲子園全国大会
川越高校は「科学の甲子園埼玉県大会」においてみごと初優勝し、3/18から3日間つくば市で行われる全国大会に出場します。その川越高校チームの一員として、地学部部長2年生の森田蒼志君(写真右)が参加します。科学の甲子園は、全国の高校生が科学の知識や技能を競う大会です。地学分野の問題は、森田君に任せたぞ!
地学オリンピック全国大会
地学部1年生の川角 周 君(写真左)が、地学オリンピック全国大会に参加することになりました。日本国内から予選を通過した中学生・高校生65名とともに、国際地学オリンピック日本代表を懸けて本選に挑みます。本選は3/13から3日間、つくば市において行われます。川越高校は過去において、国際大会に2回出場した実績があります。その先輩たちに負けない活躍を期待しています。
秩父市大滝で合宿を行いました
1月9・10日に、大滝げんきプラザに宿泊して冬季合宿を実施しました。
初日は、中津川に分布する石英閃緑岩体と接触変成岩類を観察し、出合の川原でスカルン鉱物を採集しました。げんきプラザでは、天文台に設置してある400mmの反射望遠鏡をお借りして天体観測を行いました。薄雲がかかって満天の星空とはいきませんでしたが、それでもM104ソンブレロ銀河やM3球状星団など、学校ではとても見ることのできない天体の写真を撮ることができました。
2日目は「おがの化石館」に寄り、秩父周辺で発掘された化石標本を見た後、「ようばけ(国指定天然記念物)」や「取方の大露頭」で地層観察を行いました。
コロナ禍が続く中、感染対策を行い、厳しい寒さに凍えながらの実施となりましたが、冬季合宿でしか経験できないことがたくさんありました。文化祭などを通して、今回のことを報告する予定です。
地学の魅力を伝えました
12月25日に、小・中学生を対象とした高校生による科学教室を川越高校で実施しました。川越女子高、川越初雁高、川越南高、そして川越高校の生徒たちが工夫を凝らし、理科の楽しさ、不思議さを伝えるという催しです。地学部員もサイエンス探究選択者とともに、5つのブースに分かれ地学の魅力を伝えました。出展したブースを紹介します。
「見つけだせ!化石の森」
さまざまな化石を展示し、化石発掘を体験してもらいました
「地学マジック」
実験を通して、大気圧や火山噴火を体験してもらいました
「鉱物は好物」
蛍光鉱物などを見てもらい、岩塩割りを体験してもらいました
「One Day in Star」
地球以外の惑星から見た太陽の運動を、シミュレーションを通して体験してもらいました
「Make a dinosaur -自分だけの恐竜を-」
恐竜の世界を紹介し、自分のイメージで恐竜に色を塗ってもらいました
地学の面白さを伝えることの喜びを実感するとともに、人に説明することの難しさを勉強することができました。
部分月食を観測しました
11月19日、部分月食を観測しました。今回は、食分0.97のほぼ皆既に近い月食でした。日が暮れて、東の空に現れた月はすでに欠け始めていて、薄雲に見え隠れしながらさらに月食は進行していきました。午後6時過ぎに食の最大を迎えると、望遠鏡や双眼鏡では地球の影に入った部分が赤暗くなって見えました。その頃には、一般の生徒や先生方も月食を見ようと屋上に集まり、二十数名の観測会となりました。その後、月はしだいに地球の影の外に出て行き、午後8時前にはいつもの満月に戻りました。たまの天体現象を多くの人たちと共有し、宇宙を身近かに感じる機会となりました。
筑波山地域ジオパーク巡検を実施しました
11月13日(土)晴天の下、筑波山地域ジオパーク内の稲田・福原ジオサイトおよび笠間盆地ジオサイトを訪ね、岩石・地層の観察を行いました。筑波山地域ジオパーク推進協議会専門員の冨永紘平氏(本校地学部OB)に案内していただき、地学部員を含むサイエンス探究Aグループのメンバー14名が参加しました。稲田石(花崗岩)や友部層(更新統)などの観察を通して、地元の産業と地質の関わりを学びました。採集した試料をもとに、探究活動に取り組んでいきます。
くすのき祭
9月4・5日に、くすのき祭が行われました。コロナ緊急事態宣言下にあるため、残念ながら一般公開はできず、生徒と教職員だけの校内開催となりました。地学部では、珍しい鉱物・化石標本を展示するとともに、長瀞巡検など日頃の活動をポスターにまとめ発表しました。本来なら小学生を対象とするはずだった「化石発掘体験」に、興味を持って取り組む川高生の姿が見られました。今回経験できたことを前向きに捉え、来年こそは、一般の方や川高を目指す中学生に川高地学部の魅力を伝えたいものです。
古寺鍾乳洞の調査に参加しました
7月31日(土)に行われた小川町教育委員会主催の古寺鍾乳洞調査に、地学部員7名が参加しました。
川高生が調査に協力するのは今回が2回目で、天井から垂れ下がるストローのような形状の鍾乳管の分布密度、長さ、太さをノギスで計測しました。
外の気温が32℃であるのに対して、鍾乳洞内は15℃前後で長袖が必要な温度でした。
長瀞巡検を実施しました
夏休み初日の7月20日に「日本地質学発祥の地」長瀞を訪ね、岩石・鉱物を観察しました。
例年は5月に、新入生歓迎と3年生引退のセレモニーを兼ねて実施していますが、コロナ禍で延期になっていました。
暑さが厳しく汗まみれになりましたが、親鼻橋の紅簾石片岩とポットホール、県立自然の博物館、虎岩、小滝の瀬を巡り、最後は岩畳まで足を運びました。
明治時代から地質学を志す人々が何度となく訪れ、多くを学んだ長瀞で、充実した一日を過ごしました。
3年生の引退式を行いました
依然としてコロナ禍が続き、新入生歓迎と3年生の引退式を兼ねた長瀞巡検は実施できませんでしたが、一区切りつけるため5月11日に引退式を行いました。
3年生から、自分のやりたいことを貪欲に追究してほしい、クラスとは違う部活動の仲間を大切にほしいなどの言葉をもらいました。
新部長の森田君が、先輩に教えてもらったことを糧に、積極的に活動に取り組みたいとそれに応えました。
自分の目標を達せするためにも、悔いが残らないよう受験勉強に取り組んでください。
3年生、ありがとう。
梶田先生に研究発表を見ていただきました
5月8日に本校で生徒研究発表会が開催され、地学部もこの一年の研究成果を全校生徒に対して発表しました。
本校OBで2015年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章先生にも、アドバイザーとして参加していただきました。
大先輩を前にして緊張しましたが、質疑応答を通して、自分の取り組んできたことを整理して人に伝えることの重要性を学びました。
古寺鍾乳洞調査に参加しました
4月29日に地学部2年の森田蒼志君と髙橋篤矢君が、小川町にある古寺鍾乳洞の調査に参加しました。
古寺鍾乳洞は埼玉県の天然記念物に指定されていて、50年前にも川高地学部が調査に入った縁があり、小川町主催の調査に協力することになりました。
非公開のため中は真っ暗で、ヘッドランプを頼りに進んでいきます。
洞内に生成している鍾乳管・石柱・カーテン・フローストーンなどを観察しました。
今後、鍾乳管の長さの計測等、調査を進める予定です。
京都大学ポスターセッション2020 優秀ポスター賞 受賞
本校地学部の発表の自作電波望遠鏡で捉えた銀河系の「腕」が、
京都大学ポスターセッション2020 優秀ポスター賞を受賞しました。
コロナ禍にも負けずに、2年間コツコツと積み上げた成果が現れました。
おめでとうございます。
水晶採取
この機会を利用して、北野部長の念願をかなえるべく、山梨県の水晶を採取に行きました。
残念ながら、1年生1人が体調不良で参加できませんでしたが、特別ゲストのS先生も駆けつけ、12名での採取になりました。
現在ほとんどの鉱物採取場所は、許可が無ければ採取することはできませんが、今回もちろん地権者の方とは連絡を取り許可を得ての採取です。
実際、自分で探したことがあり、手に取ったことのある人は少ないでしょう。ガラスのような透明度と、二つとない結晶の先端に形には、とても魅惑的なものや、神秘的なものを感じてしまいます。生徒にとっても例外ではないようで、雨もぱらつきましたが、あっという間の2時間半のようでした。
これでテストの疲れも吹っ飛んだのではありませんか?
文化祭までにきれいにクリーニングをして、展示をしたいと思います。
新入部員歓迎巡検
待望の新入部員、今年は6名入部しました。
今年は上長瀞駅のひとつ先の親鼻駅から、大渕の河原を目指します。
新生代の化石を探しました。
あとは例年通り、虎岩をつかってのクリノメーターの実習を行いました。
これから一年間よろしくお願いします。
冬合宿
ダムの高さ132mは圧巻でした。
先輩たちのやりきれなかった天体観測の後、
二日目は小鹿野町にあるようばけにて化石採取を行いました。
小鹿野化石館で化石採取のイメージをつくり、許可をもらい河原にて2時間程度の採取を行いました。
冬の寒い時期でしたが、楽しく合宿を終えることができたようです。
今後合宿の成果写真をご披露できればよいですね。
新生 地学部 2018
今年度の新入部員は4名でした。
よろしくお願いします。
今年度も日本の地学発祥の地である、長瀞巡検からはじまりました。
天気予報では雨のはずが、めちゃくちゃの晴天に恵めれ、
新生 地学部にふさわしい船出でありました。
3年生のクリノメーターを使っての計測方法の指導後に、3年生の解散式を無事に終了することができました。
今後は天体観測実習です。
NOAA衛星画像
今年の地学部は、視点を変えて人工衛星画像の取得にも取り組んでいます。
これは、6月5日14時のアメリカの極軌道衛星NOAAが日本上空を通過した時の画像です。
梅雨入りまえの日本列島がよくわかる画像です。
列島の下に蛇行する広い雲がそうです。
ちなみに当日の天気図が下です。
この画像はちょっと形の変わったアンテナで画像を取得します。(QFHアンテナといいます)
現在NOAA15号、18号、19号からの電波を取得可能で、それぞれ24時間で2~3回、データ―をとることができています。
しかし、夜は写真のような可視画像ではなく、赤外線画像のみになります。
この画像を解析し衛星気象観測の基礎を学ぶことができるようになるのが目標です。
リモートセンシングにも興味が出てくるとよいのですが・・・
川高生の努力で研究発表につなげられると確信しています。
群馬巡検
場所は、長野県境に近い群馬県299号線武州街道沿いのとある場所。
白亜紀の石灰岩層を求め、山を登っていきます。
この写真は、何気なく立っているように見えますが、とてつもない斜面です。
今までにのぼったことがないと断言できます。
この辺りの岩から、研究用有孔虫を見つけることができました。
ちなみに有孔虫はルーペでないと見ることはできません。
埼玉から群馬を通り長野にぬける山中地溝帯に、この石灰岩層があるのですが、
ここの場所の石灰岩は転石のようで、一帯の谷を形作っている骨組みの役割を果たしているようだと、伊奈学園総合高校、Y先生の話がありました。
斜面下側の沢ですが、ちらほらと石灰岩は見ることができますが、どれを見ても小さな転石で大きな層があるとは思えません。
もう一か所、乙父(オッチ)という場所の石灰岩地域を見学、採取したのち、最後に瀬林の漣痕・恐竜の足跡化石を見学し、帰途につきました。
採取した有孔虫化石は、薄片にして研究の課題になりました。
さて、研究発表までにどれほどの薄片を上手に作る事が出来るでしょうか?
生徒たちの力量と根性が試されます・・・
この巡検で伊奈学園総合高校 Y先生には大変お世話になりました。
ありがとうございました。
新年度初投稿
地学部も新入部員を迎え、活動を開始しています。
長瀞は、埼玉を代表するジオパークで「日本地質学発祥の地」と言われています。
埼玉県立自然の博物館では、解説員の堅木さんの手厚いご指導の下、
密度の濃いレクチャーを受けました。
(パレオパレドキシア化石の後ろから5番目の背骨にはサメにかまれた跡があるとか・・・)
帰りには何と、堅木さんの採取した貴重な化石までいただきました。
ありがとうございました。
そのあと河原に降りて、宮沢賢治も
つくづくと「いきなもやうの博多帯」荒川岸の片岩の色」
と歌ったと言われる結晶片岩、“虎岩(結晶片岩)”の見学や、
クリノメーターの実習、秩父赤壁の対岸までの距離測定など、
先輩が新入部員に指導しました。
最後には新旧交代式を無事に終え、帰途につきました。
新生地学部の活動に、期待大です。
卒業巡検(春合宿)
今回は群馬県立天文台。3年生の卒業巡検も兼ねています。
結果、水晶がたくさん取れました。水晶に交じって無色透明の針状結晶も。
これのことなのでしょうか?典型的な普通の電気石はありませんでした。
奥四万には雪が残っており、電気石より雪投げに夢中な生徒も・・・。
寒いですが、元気なことです。
天文台では晴れている時間が短く、シリウスを見るだけになってしまいましたが、楽しんだようです。
天文台からコテージに戻り、この春卒業の生徒に寄せ書きを渡しました。色紙には生徒が石を削って作った校章が付いています。
この春卒業の三年生は2人しかいない学年でしたが、とてもよく頑張った生徒たちです。無事、大学に進学することになりました。活躍を期待しています。また、地球環境系の学部に進むということなので、OBとして地学部をサポートしてくれるとありがたいです。
翌朝は雪でした。
それでも帰りには中之条の魚類化石産地に行きました。
なかなか文献に記載の産地にはたどり着けず、植物化石のみ採集。今回はロケハンに終わってしまいました。
帰り際、中之条駅で名物?カツカレーラーメンと焼きまんじゅう。冷え切った体に沁みますね。
帰ったら新入生の勧誘です。頑張りましょう!
2016冬合宿
例によって川越女子高校と合同で、今回は朝霞高校さんともご一緒することができました。
我々川越高校は終業式の後出発です。
川越女子高校さんはなんと部活外からも募り、約20名が参加。我々とは気合の入り方が違います。
2日目の昼間、川女さんの希望によりダム見学。職員さんにダムの仕組みと機能を説明していただきました。
本来ならば秩父鉱山にもいこうという計画でしたが、天候不良により断念。ここで川女さんとはお別れです。
小鹿野の地質見学をして宿に戻りました。
バッチリの予報が出ていた2日目の夜に本格的に研究用の観測を行おう、と考えていたのですが、なぜか曇り・・・。霰まで降り始める始末。仕方がないので天候の回復待ちで2時すぎからようやく観測できました。はじめの写真はその時の様子。昨年度反省を生かして作った偏光子回転装置を40cm望遠鏡に取り付け、M1(かに星雲)を撮影しました。何とか最小限度の枚数を撮影し終えたところで雲がかかり始め、終了となりました。
3日目、二子山の下、いわゆる”山中地溝帯”の白亜系の貝化石を探すことにしました。場所は「地学のガイド」などにも掲載されており、そこそこ有名なのではないでしょうか。
かつて自分で行った時には産地がよくわからず、出なかった時のことを考えるとあまり気乗りしなかったのですが、生徒のたっての希望で行くことに。
しかし今回は!!
ありました。沢に入ってわりとすぐに転石で化石が見つかり、たどりながら上流に向かうと、そこには転石で化石が密集していました。おそらく斜面上に露頭はあるのでしょうが、やや危険なので転石を拾うことにしました。
くすのき祭の良い展示物になりそうですね。
川越女子、朝霞高校のみなさん、お世話になりました。ぜひまたよろしくお願いします。
くすのき祭
9/3、4の2日間にわたってくすのき祭が行われました。
地学部ブースにもにも総数2000名を超えるお客様にお越しいただきました。
ご来場、誠にありがとうございました。
おかげさまでプラネタリウムは大盛況となりました。糸魚川の夜空を少しだけ体験していただけたものと思います。
恒例の化石発掘体験コーナーは早々に整理券の配布が終わってしまい、残念な思いをされたお客様にはお詫び申し上げます。
今年新たに設けた実験コーナーでは偏光顕微鏡によるチオ硫酸ナトリウムの結晶の成長をご覧いただきました。偏光顕微鏡の見せる美しい世界を体験していただきました。
糸魚川のヒスイも大変好評でした。
人手不足もあり十分な配慮の行き届かない場面もありましたが、お楽しみいただけましたら幸いです。また来年のくすのき祭にむけて頑張ってまいります。ぜひ来年もお越しください。
明日から夏休み!
くすのき祭準備、糸魚川合宿、川越第一小の科学教室、電子顕微鏡体験にSSH臨海実習と、やることが盛りだくさん。言わずもがなですが課題に補習も。夏休みだからってぼんやりしてはいられません。
たかがしおり、と思われるかもしれませんが、巡検の成否は事前の準備が半分です。
ですから、部長によるチェックが行われ、ダメな場合は書き直しです。勿論コピペは厳禁です。頑張りましょう。
巡検合宿といえば気になるのは天気です。エルニーニョ明けでいきなりラニーニャ傾向?という話も、そうでもなかったらしいということになり、夏の天気が読みづらくなっています。太平洋高気圧が強まらず、前線の北上も鈍く・・・。東日本ではすっきりと梅雨明けする気配が見えません。
いわゆる「梅雨明け十日」と、新月付近を狙った日程で合宿を組んだのですが、裏目に出るかも、とやきもきしています。
さて、写真は昨日行ったプラネタリウムドーム組み立ての様子です。
プラネタリウムは化石発掘体験と並んで、本校地学部くすのき祭のメインの出し物となっています。
ドームの肝になる天頂部をジオデシック構造としてアルミのフレームを組み、内側にシーツを張り、農業用黒マルチで外を覆って遮光します。そのままでは暑いのでエアコンの風を導入します。
シーツ張りがあまりにも面倒なのがネックですが、軽量で安定したドームになっています。
支持は下からだけでなく、実験室天井にある、便利だけど正しい使い道のわからない、あの「謎フック」で吊るしていますから安全です。
投影機は激安円周魚眼で星空を撮影したリバーサルフィルムを原版にして、同じ円周魚眼レンズで投影します。そろそろ新しい原版を撮影したいのですが、昨年は小笠原が台風でポシャってしまい・・・。今年は糸魚川で再チャレンジします。
5年前、はじめて作ったプラネタリウムはピンホール式のものでした。
お客様からの「ショボい」との声。ショックではありましたが、それをバネに現在まで工夫を重ねてここまでやってきました。
手前味噌ですが、工夫満載100%手作りプラネタリウムです。ぜひ一度、ご覧下さい。
このドームもかれこれ5年は使っていますし、恒例の化石発掘体験もいつからやっているのかわかりません。 ですが、マンネリに陥らずに、フレッシュな体験をリピーターのお客様に提供できるよう、毎年少しずつですが生徒たちも新しい出し物を工夫しています。
お楽しみに。
下仁田巡検
しかし時として嬉しくない出会いも。今回はヤマ○ルです。2箇所目の見学地が多発地帯だったようです。奴等は気配もなく忍び寄り、気がつくと靴に・・・。
思わず号令。「撤収!」
地学部の活動では何年か前に見かけましたが、それ以来です。
ヤマビ○ならば見た目ほどの害もなく、まあ「いい経験」で済みますが、ダニやブユ、アブ、ハチなど厄介な生き物に出会う可能性が増える、これからの時季。野外活動では熱中症なども含めて特にしっかり対策・準備をしなければなりません。
今回の巡検は当面の最大の目標である糸魚川巡検に向けた準備の一環でもあります。8月の糸魚川に向けて計画も動き始め、生徒のモチベーションも上がってきたようです。地学部の一大イベントが実りある巡検となるよう、しっかり計画を練り、準備を進めてくれることを期待します。
注 かの生物に耐え難い嫌悪感を抱く方もいらっしゃると思いますので、一部伏字とさせていただいております。ご容赦ください。
長瀞巡検
例年通り、生徒自身で計画を立て、生徒の手により後輩を指導する巡検です。よほどのことがなければ教員は手を出しません。
片理を層理面に見立てて走向傾斜を測定したり、歩測と三角測量で距離を測ったり、岩石の種類を調べたり。やっていることも例年どおりですが、一生懸命伝え、吸収しようとする姿は頼もしく思えます。
3年生の引退式も兼ねており、ここでいったん3年生とはお別れです。ぜひ受験勉強を頑張り、希望をかなえることを期待しています。
風は強かったのですが、今年も天気に恵まれよい巡検になりました。
寄居のヒスイ輝石岩
今年は3名の1年生が加入しました。想定より少なめですが、小回りが利くので、それはそれで良いか、と。
早速寄居にフィールドワークに出ました。
寄居のヒスイ輝石は、この地域で稚児岩と呼ばれ、伝説が残る岩に含まれます。
近所の方によればだいぶ欠いて持って行かれてしまったとのこと。確かに稚児岩にハンマー痕がたくさん見られました。地域の文化財ともいえる貴重な岩ですから、とても残念なことです。
寄居のヒスイ輝石岩には確かにヒスイが入っているのですが、石英と混じりあい、ヒスイらしさはまるでなく、あまりお持ち帰りをオススメできるようなものではないのです。また、わざわざ叩き割りにくい稚児岩本体を叩かなくても、と思うのですが・・・。
稚児岩の下の沢ですこしサンプルをいただき、他の種類の岩石をみて今日は終わりです。来週は薄片作成をがんばりましょう。
化石と自然の体験館 (東松山)
あまり有名な化石産地がないようにも思われる埼玉ですが、小鹿野のようばけや今回行きました東松山の葛袋など有名な産地もあります。
ただ、この葛袋ではながらく化石採集はできませんでした。
しかしこの春4月から、葛袋の化石採集を体験できる施設が東松山に誕生!
その名も「化石と自然の体験館」。
地学部としては黙って見過ごす訳には参りません。で、早速行ってきました。
ここで見つけることができるサメの化石は歯で、中新世のもので1500万年前のものと解説されています。地学部では以前、葛袋の比較的近くで有孔虫と、ついでにサメ化石を探しています。
今回は地学部と生物部有志の新2,3年生で行きましたが、ライトな内容なのでどちらかといえば入りたての新入生にちょうど良いかもしれません。露頭での採集はもっと条件が厳しく根気も要るので、整った施設内での手軽な体験と考えればなかなか良いのではないでしょうか。昨年度は新入生が入ってすぐに、そこそこキビシイところに行ってしまい、反省しました。
化石と自然の体験館のスタッフの皆様、大変お世話になりました。
さて、新学期もまもなくスタートです。次の野外活動では新入生も入ってきていることでしょう。
天体観測
そして地学部、今年度の締めくくりは天体観測です。
ともあれ昨夜からの雨も上がり、天体観測日和になりました。
今日一日は冷え込みましたが、大滝のあの寒さに比べれば天国です。
しかし月が明るく、写真は木星とM51くらい。銀河を撮るにはよい時期なのですが・・・。
卒業した3年生を交えての活動はこれで最後。地学部での思い出を暖めながらの天体観測になりました。これからはそれぞれの進路を歩む卒業生ですが、活躍を期待します。
合同合宿
今回も川女と合同ですが、SSHは関係なく、川高地学部と川女地球天文部さん(たまてん)を主体としてその他諸々の構成です。
月もなく、風もなく、シンチレーションも穏やかで、この時季としては最高のコンディションです。
が、寒いこと寒いこと。
恥ずかしながら地学部員には舐めた服装の生徒もおりました。
大滝寒さの厳しさを思い知ったことでしょう。次からは大丈夫のはず。
下の写真はフィッシュアイで連続撮影したものの1枚。はやりのタイムラプスで動画にしてくすのき祭に出したいですね。
最近の赤道儀は自動導入が主流で、本校地学部の赤道儀にも自動導入が一台あります。
天体観測の経験が浅い生徒も、次から次へと天体を導入し、撮影していました。
自動導入は教育的にどうかなあ、とも思っていたのですが、まずは天体観測の楽しさを知ることが大事なので、まあいいか、とすこし複雑な気分でもあります。
本校もげんきプラザも同じ埼玉県立で、手前味噌の提灯記事のようですが、大滝げんきプラザ、なかなか使えます。地学部も年に一度は合宿で利用しています。
大滝げんきプラザは宿泊研修施設ですが、遠いことを除けば使い勝手や環境がよく、事前に相談すれば学校の研修プランに合わせて比較的柔軟に対応してくれるところが大変ありがたいです。
大滝げんきプラザには40㎝反射式赤道儀があり、惑星や球状星団の観望に威力を発揮します。
(使用には講習を受けるか講師を依頼する必要があります。)
この合宿ではかに星雲を偏光で撮影しました。
下は木星です。コンポジットしていない写真ではモヤっとしてしまうので眼視の感動は伝わりにくいですが、肉眼ではくっきり見えます。
帰りに正丸峠の石灰岩を見てきました。
和歌山巡検で秩父帯を見てきましたが、その関連です。
ポイントを移動しながら転石でフズリナを探しましたが、はじめはなかなか見つかりません。
ようやくひとつ見つかるとその周辺でたくさん見つかりました。
見た目からして複数種入っているようです。。薄片にしてみてみたいところですね。
川越女子の皆さん、先生方、お世話になりました。またご一緒できるとうれしいです。
これから生徒研究発表会に向けて忙しくなります。次の巡検は春休み。1年生がプランを立てる予定です。
地学部 和歌山にて
小笠原では台風で涙をのみましたが、リベンジ企画の今回は天候にも恵まれています。
明日は最終日。本州最南端の串本(潮岬)で我々の今年のテーマの一つであるNephrolepidina (Lepidocyclina) に挑みます。
天体観測実習(合宿)
11月14~15日、大滝げんきプラザにてSSH天体観測実習でした。
今回の企画は川越女子高校SSHとの合同企画です。昨年も同時季に野辺山・臼田で実施しました。
また、たまたま同日に合宿を予定していた浦和西高校とも交流することができました。
地学部員はもちろん全員参加です。前日の強歩大会の疲れも取れないままでしたが。
残念ながら雨にたたられ、天体観測はできませんでしたが、ダム見学、化石採集、太陽についての講演会、勉強会、そして交流会等、盛りだくさんの充実した合宿でした。
3校の生徒たちも天体観測代わりの勉強会では文句も言わずよく頑張ったと思います。
どちらかといえばシャイな本校の生徒たちですが、楽しく交流できたようです。
川越女子高校、浦和西高校の生徒さん、先生方には大変お世話になりました。
川越女子高校の地球天文部とは年明けに天体観測をご一緒させてもらえれば、と思います。
浦和西高校ともご縁ができましたので、交流を続けられたらと思います。
また何かの折にぜひ。
1年生に・・・
今年は7人なので研究テーマの数は2~3程度にすること、
過去の研究テーマを受け継いでもよいが、もちろん新しいものでもよいこと、等々。
季節物の研究もあるのでそこも考えてほしいところです。
今週末の博物館見学でヒントが得られるとよいですね。
科学展西部地区展も終わって
有孔虫化石で地層の堆積速度をさぐる、というのがテーマです。
くすのき祭後、それほど時間もないのでいつもながら仕方のないところですが、よく頑張ったと思います。特に、3次元構造を考えつつ特定の面を切り出すという薄片作成では比較的高度な(というか神経のすり減る)テクニックを駆使しての作業ですから、なおのこと大したものです。
これから生徒研究発表会に向けて、さらに深めていってほしいものです。
再調査にもいかなくちゃ。
西部地区展は審査方法が引率教員による投票(?)制となっています。
各校とも頑張っていますから、自分の専門科目以外をちゃんと読み込んで評価するのは正直難しいものです。
言い換えれば、地学の作品をきちんと評価できる人は残念ながら数少ないだろう、ということにもなります。
誰にでもわかりやすく、面白い、と思われる研究にするのはなかなか難しいことです。
ところで、地学部は正式な出品以外にも一点出品の枠で電波望遠鏡のアンテナを展示しました。全長3mのリフレクタ付きコーリニアという、やや変わり種のアンテナです。
本校からは生物部も一点出品に出しています。手作りの動物標本をまとめたもので、これがなかなか面白いものでした。何より、生徒自身が好きでやっている、ということがよく伝わる作品です。
一点出品は他校からは全く出ていませんでした。確かに中央展には進めませんが、研究の枠にはめる必要がないところが良い制度です。生物部の標本のように自由な作品が増えると素晴らしい、と思います。
科学展の終わりは地学部の一年生にとって、自分たちの研究テーマを考えねばならない時期が来たことを意味します。2年生やそれ以前の研究を引き継ぐか、全く新しいことにチャレンジするか。修学旅行頃には決まるかな。
くすのき祭
川越高校地学部でも9月5、6日の2日間で2700名ものお客様にお越しいただきました。重ねて御礼申し上げます。
また栃木県立博物館と不動岡高校にお世話になって発掘に参加したクジラ化石も関心を持ってご覧いただけたようです。
生徒たちはお客様に少しでも楽しんでいただけるよう、さまざまな努力、工夫をしてくすのき祭に臨んでおります。このような得がたい体験も文化祭の良いところです。
また来年のご来場をお待ちしております。
地学部では、新しいコトを少しずつ考えながら来年のくすのき祭に備えていきたいと思います。
地学部のページはじめてみます。
反面、これまで権限もなく,よくわからないことをいいことに何も手をつけなかった部活のページも、それでは済まなくなってきました。
とはいえ私は筆不精、年賀状などなくなれば良いのに、と毎年憂鬱になるような人間です。更新は精々3ヶ月に1度くらいでしょう。
とりあえず「地学部はここにいるよ!」というメッセージをたまにお伝えしたいと思います。
地学部に関心をお持ちの方が、SETIのようにどこかで拾ってくだされば幸いです。
地学部顧問 吉田 晃